医薬品の個人輸入制度を悪用しないで!
自己使用を目的とした医薬品の個人輸入や医師による自身の患者の治療を目的とした医薬品の個人輸入
こうした自己責任による医薬品の輸入を認める優れた制度を持つ日本ですが、こうした制度を悪用した事件が起きるたびに規制が強化される事で、正しく制度を利用している善良な市民の医療活動に悪影響を及ぼしています。
これまで静観していたクスリネットですが声を大にして言いたいです。「医薬品の個人輸入制度を悪用しないで!」と。
クスリネットは日本未承認医薬品を個人輸入する事で一命を取り留めたケースを多く見てきており、要人をはじめ医療従事者様から一般患者様に至るまで大変多くの嬉しいお言葉を頂戴しています。 市民が利益を享受できる現行制度に感謝し、これからも自己責任で自由な治療が選べる日本であるために、きちんとルールを守った利用を推進し周知徹底してまいりたいと思います。
医薬品の個人輸入に関する規制強化の遷移
- 個人輸入した医薬品を販売する一般人の増加 → 輸入監視強化
- 他人の医師免許のコピーを無断使用して薬監証明を取得し日本未承認の米国製小じわ取り機「サーマクール」を医療機関に不正に販売 → 近畿厚生局管轄での薬監証明の監視強化 そして未承認薬の個人輸入、麻薬取締官に捜査権限規制へ法整備が検討
- てんかん薬や抗うつ剤、注意欠陥多動性障害(ADHD)治療薬を「脳の機能を高める」スマートドラッグなどと宣伝 → 27品目該当成分は薬監証明なしに輸入できなくなる
- 医師が個人輸入した革新的医薬品を患者に投与するも重篤な副作用に対処できず死亡 → 革新的医薬品の個人輸入においてはガイドラインを遵守したうえで患者の同意書を添付し薬監証明取得要件強化
- 薬監証明を利用して輸入した日本未承認医薬品を詰め替えて傘下の医院に郵送譲渡事案発生
- 改正薬機法可決成立:国内未承認の医薬品等の輸入に係る確認制度(薬監証明制度)の法制化、麻薬取締官等による捜査対象化 ← いまここ
根拠のない風評被害やレッテルの対象
偽造医薬品は個人輸入のせい?
都内の医薬品買取業者が一般人から買い取った高額医薬品であるC型肝炎治療薬が偽造品であることが判明。 日本の中古医薬品市場に偽造品が流通するという衝撃的な事件が起きた際、個人輸入などにより国内に持ち込まれた品であるなどと報道されたが、偽造品の成分分析の結果、偽造品5製品・計7検体のうち4検体については正規品であり、2検体は国内流通のサプリメントの可能性が高く、残り1検体は漢方製剤(小青竜湯エキス錠剤)の可能性が高いものと推定された。※C型肝炎治療薬の偽造品に関する成分分析 その後に一般人からの医薬品の買い取りは全て禁止に。
「個人輸入した薬の4割がニセモノ」というネガティブキャンペーン
インターネット上で販売されているED(勃起不全)治療薬を買取調査した結果、10製品のうち4製品が偽造医薬品であったことから「個人輸入した薬の4割がニセモノ」という部分だけを強調して注意喚起するというプロパガンダのような、医薬品の個人輸入に対して危険なイメージを植え付ける恣意的なネガティブキャンペーンが見受けられます。 なお、これらデータは、国内でED治療薬を販売している製薬会社が依頼した調査会社からの提供で、製薬各社が販売するED治療薬を個人輸入で購入されないようにする、あからさまなED医薬品の個人輸入撲滅キャンペーンと見る向きが多いようです。
- メーター戻しが横行している海外から並行輸入した自動車は欠陥が多い為、人身事故を起こす可能性があります。
- 個人輸入した楽器はラベルを張り替えたニセモノの可能性があります。
- 海外から輸入したDVDはコピー商品の可能性があります。
- 海外で購入した時計はニセモノの可能性があります。
もう、なんとでも言えますよね。しかし、ED医薬品については偽造品が大変多いため、元を正せば偽造品を製造流通させる犯罪者から国民を守るための施策であり知識のない一般人が不正な医薬品を購入したいようにするためには必要な事だったのかもしれません。 すでにED治療薬は本邦でもオンライン診療と郵送処方が実現したので一般人の個人輸入は減少すると思いますが、いずれにせよ、得体のしれない業者から医薬品を購入する事は危険ですので絶対にやめるべきで、流通上、出所が追跡できる正しいルートから購入すべきです。なお、クスリネットで取り扱う全ての医薬品は、政府発行のライセンスを持つ医薬品卸売業者から製造識別番号等が記されるパッケージを未開封のまま発送されておりトレーサビリティが確立しています。
偽造医薬品の流通件数について正しくは製薬協が公開している偽造医薬品に関するアンケートが参考になります。
過激度を増す注意喚起情報
厚生労働省が発行する医薬品の個人輸入に関するチラシにおいても過激度が増していることが分かります。
当初の注意喚起チラシ
最近の注意喚起チラシ
もう一度言わせてください
「医薬品の個人輸入制度を悪用しないで!」
制度の悪用によって規制が強化されている事をご理解いただけたかと思います。
善良な市民にとって、これ以上の規制は勘弁してほしいです。
医薬品の個人輸入の未来
医薬品の個人輸入代行業者が集まり自主的なルールを設ける協会など発足させ安全に医薬品の個人輸入を利用できる取り組みが必要なのかもしれません。 クスリネットとしては、政府の認可を受けた正規の医薬品卸売業者から医師が個人輸入した医薬品を患者様の治療に使う。このルートが一番安全と考えています。皆様のお考えをコメント欄よりお聞かせください。
投稿者プロフィール
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クスリネットのウェブサイトシステムの保守管理をはじめ総務経理などの管理を担当致します。ご不明な点などがございましたら、お気軽にお問合せください。
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